2007
結婚式当日。
大事な日なので、堀川さんには仮病を使って仕事を休んでもらう。
この日の朝も、ドンは新聞泥棒。
彼は結婚式には呼ぶまい。
彼が親族に電話をかけて、いよいよ、結婚パーティの始まりだ。
私も、呼べるだけの身内や友人を呼んだ。
あ、喧嘩……。
どうやら堀川さんの弟と、牛の中の人らしい。
なんとなく仲が悪いそうだ。
シドも呼んだ。
来てくれたところを見ると、私と堀川さんとの関係を、許してくれたのだろうか。
そして式が始まる。
こんな幸せな気持ちになったのは、生まれて初めてだ。
両親がいないのは残念だが、こうして兄や姉達に見守られて、式を挙げられるなんて。
二人で永遠の愛を誓い合う。
しかし、私のなかではまだ、シドやドンへの気持ちもあったりする。
でも、今は秘密。
時間が経てば、彼らへの恋も冷めるだろう。
それまでは、絶対秘密。
ところでシドは、式には参加せず、家の中でポテトチップスを食べていた。
やっぱり、怒ってるのか。
それとも、何か食べるものを用意しなかった私が悪いのか。
みんなの拍手で、結婚式は終わり。
翔兄さん、椅子がないと叫んでる……。
総勢二十人くらい呼びましたからね。
お次はケーキカット。
中には手づかみで食べさせる人もいるけど、私はちゃんとフォークで。
はい、あーん。
おいしかった?
参列者の皆にも、ケーキを配りました。
私達も、甥と一緒にケーキを食べる。
あ、ドンが勝手に入ってきて、冷蔵庫を物色してます。
まあ、今日は許してあげることにしましょう。
することがなくなって、テレビの前に集うそれぞれの親族。
私もすることがなくなって、甥と枕たたき。
外では、透兄さんと美香姉さんがキックバックを始めました。
こんな調子で、身内が入り乱れての騒乱の中、結婚パーティーは無事終了。
祭りの後を片付けるのが、二人の共同作業初仕事。
思ったより散らかってなくて、よかった。
勇樹さんには、パンダのえさをあげてもらいました。
猫か犬を飼いたいけど、ぱんだがいると、やっぱり無理ですね。