2006
今夜もダウンタウンへ。
ナイトクラブで出会った男の人。
にかっ
……笑顔が素敵でしたが、相性は最悪でした。
さらにナイトクラブの中で。
この人は……。
「君ねー。こういうとこにはもっと開放的な服で来るもんじゃね?」
……。
……照明が邪魔です。
この人とは、出会った場所が悪かったみたい。
翌日。
食堂で喧嘩です。
渦中にいるのは、ブーイ・ジャスミナとランドリー・コーレイ。
寮でも有名な、犬猿の仲の二人です。
そういえば前、この二人が私の部屋に来ていましたっけ。
ジャスミナが勝ちました。
ぱんだは癒し。
ダウンタウンに通う私を待っててくれる、たった一人の家族。
夜中に人恋しくなって、ふと彼の部屋を訪ねてみる。
私は一応、彼と付き合ってるってことになるのだろうか。
でも彼は課題に夢中で、話し相手になってくれなかった。
でも、私が寝た後、彼は私の部屋にそっと入ってきた。
だから寝顔を観察するのはやめてほしいって。
あ、食堂で出火……。
またか、おばちゃん。
2006
タイミングが合って、久しぶりに彼との朝食。
寮では私と彼は、付き合ってることになってるらしい。
私、卒業しました。
私はまじめちゃんなので、最優等で卒業です。
でも、これからどうしよう。
私には、もう帰る家はない。
卒業後、どこにいくにしても、ぱんだとはお別れになってしまう。
さみしいな、ぱんだ。
そして、今日もやっぱりダウンタウンへ。
公園であった、どうみても市長さんのこの人。
思い切って、私のことをどう思うか聞いてみる。
「あー僕ね、筋肉質なのはだめなんだ」
はうっ!
スリムになろうと体を鍛えていたのがあだに。
そして好みのみならず、話もかみ合わなかった。
本当に私は、いつか運命の人に出会えるんだろうか。
この人も、相性は最悪だった……。
今日も一人で食事をする。
いつものお決まりコース。
ちょっと刺激がほしい。
刺激を求めて、食い逃げをしてみた。
でもすぐに見つかって、お説教。
すみません。ほんの出来心だったんです。
私、変わったのかな。
以前の私なら、食い逃げなんて絶対にしなかった。
ダウンタウンの魔力は人を変えるの?
調子に乗って、更なる刺激を求めてみた。
ナイトクラブでDJブースに立ってみる。
でも、気持ちはすぐにしぼんだ。
皿回しなんて芸当、私には無理。
そういえば、卒業したら私はとうとうアダルトになる。
初めてのお酒、卒業祝いに一人で飲んでみる。
気分だけはもう大人。
2006
卒業してから大学を強制退去させられるまで、まだ時間がある。
貴重な時間を使って、今日も私はダウンタウンへ。
今晩は、以前ダウンタウンで会ったこの人とシム付き合い。
初めて会ったときはあまり相手にしてくれなかったのに、そのあと頻繁に寮に電話をかけてきて、ちょっと驚いた。
プリーザントビューでも有名なドンファン、ドン・ロサーリオさん。
彼の望みを聞いてみた。
「晴美とキスをする」
彼の恐れを聞いてみた。
「晴美に口説く行為を拒否される」
デートしてるわけでもないのに、この人の頭の中は私のことでいっぱいだ。
そして、そんなことも隠さず打ち明ける彼は、よほどの自信があるのかしら。
近い……。
私は大人になりたい。
彼の願望に沿ってみることにした。
立ち昇るピンクのハート。
これって、私、浮気したことになるの?
彼がデートをしたいといってきた。
罪の意識で私は拒否する。
でも、ちょっとキスしてみた。
彼の指に、婚約指輪が光っているのに気がついた。
彼も浮気、なのね。
悪いことをした気分。
でも、なかなかいい気分。
興奮を冷ますため、野良猫と遊んで一休み。
私、帰る家がなくてもうまくやっていけそう。
2006
今日もなんとなくダウンタウンに来てしまった。
出会いサービスの人を見つけて、ブラインドデートを頼んでみる。
いままで溜めに溜まった奨学金。
最高額をつぎ込んで、私は私の運をためしてみます。
べち
こんなんでました
なにげに、こぎれいな容姿の青年。
「やあどうも。なんか気がついたらここに落とされてしまって」
「はじめまして」
この人が、私の運命の人?
話もぴったり。
失礼を承知で、お金をいくら持ってるか聞いてみた。
持ってる。
これはすごい。
好みを聞いてみた。
「ぽっちゃり系かなー」
あれ?
嫌いなものを聞いてみた。
「下着姿はだめだね」
私のことを聞いてみた。
「筋肉質いいねー」
お別れ際のキスで、淡い恋心が生まれた。
でも、何かが違う気がする。
私はまだ出会ってない気がする。
運命の人に……。
2006
彼と朝食。
こうして一緒にご飯を食べられるのも、これで最後。
私の卒業を祝って、一緒に乾杯した。
すると不思議なことに、私の中の彼への淡い恋心が消えてなくなってしまった。
彼のほうはどうだったんだろう。
彼とは、今後もよき友として付き合い続けていきたいと思う。
そして今日も、私へダウンタウンへ向かう。
やってきたボウリング上で、野良犬と遊ぶ。
この犬も、だいぶなついてきた。
今度芸でも教えてみようか。
運命の人!?
と思って話しかけてみたら、違った。
この人は、すでに所帯持ちらしい。
この間ブラインドデートで出会った彼の話で、盛り上がる。
この人も彼のことが好きらしい。
私がハートを飛ばしてないのに対して、この人はたくさんハートを飛ばしていた。
夜も更けてきた。
卒業もしたことだし、今夜は贅沢なレストランで食事をしよう。
学生時代最後の外食だ。
ロンドステのバーで、お酒も飲んだ。
いすが全部ふさがってて、立ち飲みだったけど。
そして、とうとう寮に帰ってきた。
私の学生時代もこれで終わる。
と、手紙が来ていた。
この間の、5000$をつぎ込んだブラインドデートのお相手からだ。
私の初デートの相手でもある。
彼は運命の人じゃなかったけど、手紙をもらえるとうれしいな。
また今度会ってみようか。
ぱんだは、所持品の中に入れて連れて行けばいいことが分かった。
ぱんだ、これからもずっといっしょだよ。
最後に、寮の大掃除をする。
私がやらなければ、誰もやらないから。
そして、立つ鳥あとを濁さず、だ。
四年間過ごしたこの部屋ともお別れだ。
卒業パーティーなんてがらじゃない。
電話をしてタクシーを呼んで、そのままプリーザントビューに帰ろう。
大人に成長した私。
この服は……!
ある意味、ダウンタウンに通いつめた私にはふさわしいかもしれない。
こうして私は、大学を後にした。