2007
さつきの顔をよくよく見ていて、ひとつ気がついた。
この子の額、もしかして私似なんじゃないか。
瞳は勇樹さん譲りだけれど。
うーん。
やっぱりそうだ。
私に似ると、どうも表情が暗い子になってしまう。
残念だなぁ……。
まあ、仕方がないか。
私の子だもの。
勇樹さんが、新しく私の絵を描いてくれている。
完成が楽しみだ。
春日が学校から友達を連れて帰ってきた。
春日は私と違ってとても社交的だ。
これからもたくさんの友達をつくっていってくれるだろう。
さつきも、お姉ちゃんの友達に遊んでもらう。
この子もお姉ちゃんほどではないけど、社交的だ。
このへんの子供達の性格は、勇樹さん似だ。
さつきは今が一番手のかかる時期。
私が家事を終えて、ようやく寝付いたらと思ったら……。
さつきの鳴き声で真夜中に目を覚まされることも、毎日。
はいはい。
今出してあげますよ。
パパはお仕事でお疲れなんだから、そんな大声で泣いちゃだめ。
そんなさつきも、この日はとうとう誕生日。
例によって、親族一同をご招待。
私の一番上の姉が亡くなってしまったのは、残念だ。
代わりといっては何だが、シドを呼んだ。
家の中は狭かったので、外で。
皆でハッピーバースデイ。
「さつき! がんばって」
「さつきちゃん、さあ成長だ!」
皆がはやし立てる中、とうとうさつきが子供に成長!
こんな感じになりました。
このパジャマは、ちょっとひどいね。
成長したさつきは、早速お姉ちゃんと並んでお勉強。
春日は明日には十代に成長してしまうから、この子達のこんな姿を見られるのも、今のうちだけ。
明日は日曜日。
家族でお出かけするのもいいかもしれないね、勇樹さん。
「月日のたつのは早いものねぇ。あなたが結婚したのも、ついこの間だと思っていたけど」
ひとつ上の姉がしみじみと言う。
私達兄弟も、年をとったな。
両親が亡くなったことさえ、まだ昨日のことのように思えるのに。
勇樹さんが描いてくれてた絵、完成しました。
さっそくダイニングの壁に飾る。
綺麗に描いてくれて、ありがとう。