2007
レポートもやったし、課題も終わったし、あとは試験を受けるのみ。
真鈴ちゃんがゆったりソファーに横になっていると……。
部屋に入ってきた誰かの気配。
現れたのは彼。
真鈴ちゃんの弟、裕也君です。
彼も大学生になって、このアカデミーにやってきたのです。
「もう前みたいにはいかないからな! 謝るなら今のうちだぞ!」
裕也君、入ってくるなり真鈴ちゃんを小突きました。
「痛ーい。何するのよ」
「弟のくせに! そーよあんたは、一生あたしの弟なのよ下僕なのよ!」
真鈴ちゃんも小突き返し。
ところが、真鈴ちゃんの後ろに迫るもうひとつの影が。
「ふーんだ!」
「お嬢さん、ここに何かついてますよ」
知らないおばさんが乱入。
「え? なになに?」
と下を向いたところを……、
ピン!
「ふがっ」
鼻先をはじかれてしまいました。
「不快なことをする」です!
「あははははっ! 引っかかった引っかかったー!」
「むうぅぅぅぅ-っ!!!」
「何すんのよ! この厚化粧! 塗り壁ばばあ!」
「ぬ、ぬり……?」
当然、知らないおばさんにも容赦なくキレる真鈴ちゃん。
一体何なんでしょう、このおばさんは。
ところが。
「こっちの話はまだ終わってないぞ!」
裕也君の平手打ち。
「黙れ! このボケナス!!」
真鈴ちゃんも負けじとやり返します。
すると今度は、おばさんがまた不快なことをしてきて……。
なぜか裕也君とこのおばさんが交代ごうたいに、真鈴ちゃんをいじめてきます。
この謎のタッグに、さすがの真鈴ちゃんもたじたじ。
実は裕也君とあのおばさん、明君がパーティーのために呼んだゲストでした。
あのおばさんは明君のお母さん。
もともと性格が悪かったようで、たまたま目に付いた真鈴ちゃんがターゲットになってしまったようでした。
さて。
真治君、練習の甲斐があってか、ギターを弾く姿がだんだん様になってきましたね。
それに、簡単ならば曲も弾けるようになってきたようです。
バンドを組める日も、近いかな?
そして、深夜3時。
またしてもこんな時間に、試験にたたき起こされる学生達。
本当に、非常識だって、この大学。
大半の学生がパジャマのまま試験を受けに行って、全員合格。
結果オーライ。
それにしても、ちゃんと着替えて授業に行く学生って、花梨ちゃんとエルちゃんと真治君の三人だけなんじゃ……。
多いな、パジャマ組。