2007
「それじゃあ、そろそろ皆で合わせてみようか」
全員の創作スキルがある程度上がったので、セッション開始です。
四年生にして、初めてです。
メンバーは隆志君、春日ちゃんに、サトル君真治君の双子。
全員、キャンパス一期生の三世達です。
いつの間にこんなに時間がたっていたんだろう。
プレイヤーにはちょっと感慨深い。
あ、おひねりが入りました。
ありがとう。
一番スキルあげに苦労したのはサトル君でした。
ラマや牛に電話かけまくるのに、結構時間をとられましたからね。
「いいじゃん、いいじゃん?」
卒業したあかつきには、キャンパスの音楽ホールで一曲やってみるのもいいかもしれませんね。
レビューが今までちょっとゆっくり気味だったので、さくさく行きます。
四年生後期。
例によって、このスカイラーだかパーセルだかマーセルだかにレポートを書かせているのは、
真鈴ちゃん。
人にやらせることにいったん味をしめると、もう自分でやるのはばかばかしくなっちゃいます。
花梨ちゃんも当然、この人にレポートを頼む。
もうすっかり花梨ちゃんのというよりは、プレイヤーのお気に入りです。
って、頼んだはずなのに。
坊ちゃん、指示を無視して勝手にお昼ご飯を。
まあいいか。たまにはお昼ご飯くらい。
これまでは、レポートやったらすぐに疲れて帰っていたもんね。
ある晩、台所で突如喧嘩。
渦中にいるのは……、
真鈴ちゃんとエルちゃん。
ああ、ついにやってしまったか。
「シャワーもろくに使えないお子様並みの野郎がー!!」
「うっさい! くどくど説教ばかりのおせっかいばばあが!!」
「きーーーーーっ!」
「がーーーーーっ!」
もう見ちゃおれませんな。
決着がつきました。
「へっへーんだ。私に勝とうなんて、百億年早いのよ!」
「く、くそう……」
エルちゃん、喧嘩に負けたのが相当悔しかったのか、その後も思い出しては涙にくれておりました。
「ううっ。この私があんなだらしない女に負けるなんて。正義はどこに行ったの?」
「はぁぁぁぁぁ……」
魂まで吐き出さんばかりのため息。
「ちくしょー、あんどりゃぁ。覚えとけよ……」
こわいこわい。
そんなこんなで、あっという間に後期試験終了。
全員卒業です!