2007
夜の皆さん。
それぞれ好き勝手な夢を見ているようです。
弘美ちゃんはパフェ。
樹君は女の子。
イリーナちゃんは……お面?
「うーん……ママ」
弘美ちゃん、麻美ちゃんの夢見てハート飛ばしてます。
ホームシックですか?
朝になったら、ギター。
皆の奨学金で買ったものです。
これで楽しみながら創作スキルが上げられます。
樹君は覚めてもやっぱり女の子。
でも、このことはどうにも話が合いません。
話せば話すほど、友好度はマイナスに。
寮全部の女の子をくどくという彼の野望は、早くもついえるのでしょうか。
ここはじっくり話し合うのがいいようです。
樹君、すかさず語り合い。
といっても、ここトイレですけど。
「なに話してんの? 俺も混ぜてよ」
「あ、圭……(チッ)」
圭君が加わってきました。
樹君、せっかくの女の子との語り合いが……。
とんだお邪魔虫です。
修太君は身体スキルを上げるため、音楽に合わせて運動中。
お金に余裕があるから、トレーニングマシーンを買ってもいいかな。
弘美ちゃんたちの寮にも、とうとうラマがやってきました。
牛とは違い、ラマは勉強する皆を応援してくれるいい奴です。
ラマに応援してもらって、圭君は筋トレ。
将来は将軍になりたいそうだから、今のうちにしっかり体を鍛えておかないと。
すごい数の重りを持ち上げてます。
見かけによらず力持ち。
イリーナちゃんは絵の練習か……。
ちょっと、これはヒドイかも……。
弘美ちゃんが寂しがっていたので、麻美ちゃんと麻緒ちゃんを寮に招待しました。
「ママ、お姉ちゃん、ようこそ!」
家族のキス。
似たような顔が三つも集まりましたよ。
「ママ、元気にしてた?」
「私は元気よ。弘美も大学生活はどう?」
「好きな人ができたの!」
「それはよかったわねえ」
でも弘美ちゃん、相手はあの樹君ですよ。
挨拶のハグの後、早速枕たたきで遊びだす親子。
麻美ちゃんは年をとっても元気一杯みたいです。
2007
「イリーナ。今期は俺の成績がピンチだ」
「ふっ、いい気味ね。女の子とちゃらちゃらしてたからよ」
「そういわずにさー」
またまた課題三連発。
これで樹君の成績も、何とか合格ラインに届きました。
「この寮って、いい男いないわよねー」
「本当にそうね。いても喧嘩馬鹿だったり、服装や髪型がイケてなかったり、軟弱だったり」
男前のイリーナちゃんからすれば、たいていの男はだめなのかも知れません。
なにせ、いい男がいたと思っても……、
(髪型があれだけど、素材はいい)
これですから。
そのファッションはありえないだろ。
「うーん、パパ……」
弘美ちゃん、弘君の夢を見ています。
弘君はロマンス願望でした。
弘美ちゃんが樹君に惹かれるのも、パパと同じロマンス願望だということがあるのかもしれません。
しかし悲しいかな、ロマンス願望。
樹君、いつものように女の子と仲良くしていたら……、
弘美ちゃんに見つかってしまいました。
弘美ちゃん、猛ダッシュで近づいてきて、
「なにやってるのよー!」
平手打ちです。
「あちゃー。弘美、そんなところにいたのかよ……」
「この浮気者ー!」
「だってしょうがないじゃん。俺、ロマンス願望だし」
樹君、反省する気ゼロです。
「この大馬鹿者ー!!」
「えっ!?」
弘美ちゃんの怒りを、キャンパスのトラブルメーカー牛が、代わりに樹君にぶつけてくれました。
水風船炸裂。
樹君、踏んだり蹴ったりです。
(あーあ。樹君とはうまくやって行けそうだと思ったのに……)
その思い込みに何の根拠もないことに、気がつかなくては。
亡き父の面影を、知らず知らずのうちに追っている弘美ちゃんです。
おまけの一コマ。
キャンパスの牛に便乗して、いたずらをする圭君。
こら!
2007
「お父さーん! たいへんたいへん!!」
「ん~。なんだぁ?」
学校から帰るなり、裕也君が駆け込んできました。
「じゃーん! A+!!」
「おお! すごいぞ裕也! さすが父さんの息子だ!!」
裕也君、日ごろの勉強の成果が出ました。
おめでと!
あ、マックスがまた粗相を……。
しかも、俊介さんのすわってる椅子にひっかけたし。
これはもしかして挑戦ですか、マックス?
「あーもう。マックスはしょうがない奴だな」
仕方なく俊介さん、お掃除します。
なかなか、おしっこを覚えてくれませんねぇ。
さて、今日は真鈴ちゃんと花梨ちゃんの誕生日です。
「とうとう私達も、一人前のレディーになるのよね!」
「ねー!」
まずはお姉ちゃんの真鈴ちゃんから。
よく見たらろうそくが九本刺さってますね。
九才ってわけじゃないんでしょうが。
きらっと光って、くるっと回って……、
はい成長。
ティーンになった真鈴ちゃんです。
そして、花梨ちゃんはこんな感じ。
二人ともロマンス願望にしました。
真鈴ちゃんの生涯願望は「殿堂入りになる」に対して、花梨ちゃんは「同時に20人の愛人を持つ」
これは、花梨ちゃんのほうが大物になりそうです。
「早速お着替えですのー」
花梨ちゃん……。
そっちの方向にも成長しちゃったんですか……。
真鈴ちゃんは、お得意のダンス。
小さいときから踊っていたので、だいぶ上手に踊れるようになってます。
真鈴ちゃんの服はこのままでもいいような気はするのですが、せっかくなので、
こんな感じにしました。
方向的には花梨ちゃんと同じですが、ちょっと違う路線で。
花梨ちゃん、着替えた後はすぐに、宿題を始めました。
それにしても、勉強机に向かってる姿がさまになりませんね。
「マックス、よしよし」
裕也君はマックスのご主人様になるべく、マックスにかまいまくる毎日。
俊介さんと真里恵さんはブランコしてました。
本当に、このブランコは大人ばっかりが使いますね。
そしてブランコの後は、成長した娘と小突きあって遊ぶと。
「さあ、花梨。お父さんに、どーんと打ちかかってきなさい」
「それじゃあ、遠慮なくいきますのー。えーい!」
ぺち
楽しいんでしょうか、この遊び。
娘と遊んだ後は、俊介さんが夕ご飯の支度。
真里恵さんは、まだブランコで遊んでるみたいです。
「あーあ。真里恵さんの方が料理が上手なのに。あたっ」
包丁で手を切りました。
そんな持ち方してるからですよ。
「痛いなぁ……」
大の男が指をくわえてる様は、かなり情けないものがあります。
そんな顔するなよ、俊介さん。
お父さん苦心のスパゲティーをほおばる娘。
「うまいうまい」
これからは、真鈴ちゃんと花梨ちゃんも、夕飯の手伝いをしてあげてね。
「はー。真里恵さんのポークチョップが食べたいなぁ」
真里恵さん、怠け者だから、難しいかもしれませんねぇ。
そんな感じで今日も忙しく働いた俊介さんなのでした。
2007
今日は休日。
子供達は朝からテレビです。
「うふふー。ボウケンレンジャーの中村知世ちゃんかわいー」
「ちょっと裕也! そんなとこに立ってたら、あたしが見えないでしょ!」
どうでもいいけど、まだそんなん見てるんですか、あんた達。
「よっ! はっ!」
真里恵さんは……。
もしかしてダンス?
「あ、そうそう。手紙見てこなきゃ……」
うわー!
そんな格好で外に出ないでくださいっ!!
さて、真鈴ちゃんはお友達を家に呼びました。
「ねーねー。数学の先生って、ちょっとカワイクない?」
「うんうん。彼女とかいないのかなー」
おしゃべりしてたら、俊介さんがブランコの背中を押してくれました。
こんなときまでサービスしなくていいったら!
花梨ちゃんもお友達を呼びました。
あの双子達です。
特に真治君とは仲良しですから……。
「うふふ、真治様。あのね、花梨お話があるんですの」
「え、え? 何、花梨ちゃん」
ちゅっ!
へっへっへ。
恋の奴隷、いっちょあがり……もとい。
かわいい恋人達の誕生です!
「あーあ。あたしも彼氏ほしー……って裕也! なに突っ立ってんのよ!」
裕也君、お風呂先に越されちゃいましたね。
早く出て行ったほうが身のためですよ。
花梨ちゃんに先を越された真鈴ちゃん。
遅れをとるまいと双子達に接触を試みますが。
真鈴ちゃん、真治君はもう売れちゃいましたよ。
花梨ちゃんは友達のためにいそいそと夕ご飯の支度。
「皆さーん! マッシュルームスープができましたのー」
真鈴ちゃんの友達は、早々とテーブルについてます。
皆で夕ご飯。
友達と一緒に食べるのは楽しいね!
「お姉ちゃん……。僕のは?」
「え? なに? 何いってるのかぜーんぜん聞こえなーい!」
真鈴ちゃん、またそんな意地悪しなくても。
裕也君の分は、いまお父さんが作ってますよ。
ということで、裕也君も無事に食卓につけました。
「お姉さん、僕、とっても野球がうまいんです。学校のエースなんです」
「ふーん」
どうでもいいけど、真鈴ちゃんのお友達、二皿目です。
よっぽどお腹がすいていたんだな。
この日は夜遅くまで友達とおしゃべりして、おやすみなさーい。
2007
ある朝のこと。
ついに裕也君がマックスのご主人様になれました。
これでもう、真鈴ちゃんにマックスを取られることはなくなりましたね。
仕事がお休みの俊介さん。
久しぶりにイーゼルに向かいました。
そういえば、絵で食べるのがこの人の夢だったっけ。
「俊介さん……。それ、白いキリン?」
うは。
道のりは、まだまだ恐ろしく遠いぞ!
そして、あの小さかったマックスが、とうとう成犬に成長!
これは、コリーでしょうか。
マックスに首輪を買ってやらなくちゃですね!
さて、花梨ちゃんは友達に電話。
「それじゃあ、ダウンタウンで待ち合わせですのー」
今日はデートです。
そして、やってきましたダウンタウン。
花梨ちゃん、その子……。
ファーストキスの相手と違うよ?
ついにロマンス願望の片鱗を見せてきた花梨ちゃん。
まずは一緒に写真をとりました。
ほとんど写ってないですね……。
それから、高校生らしくファミレスでお食事。
「お父様からお小遣いをもらったから、今日は私のおごりですの」
なるほど。
軍資金の出所はそこですか。
そして遠慮なく、ロブスターとフライドチキンを頼む二人。
この子、食べ方が汚いなぁ。
あ、イケメンさん発見。
すかさず花梨ちゃん、コンタクトを試みます。
「あ、せんせー……と思ったら、人違いでしたの。ごめんなさいです」
(うわー。すごい格好の子だなー)
地味に引かれてますよ。
ちなみに、デート相手のことも忘れちゃいません。
ちょっと口説けば、フォーリンラブ。
花梨ちゃん、二人目の彼氏ゲットです。
簡単に赤いハートが出たので、さぞかし相性がよかろうと、花梨ちゃんのことをどう思っているのか、男の子に聞いてみました。
すると。
「だっせー女! ありえねー!」
ちょっと待て。
さっきお前が出したハートは何なんだ。
(なんなんですの。この展開……)
本当になんだったんだろうねぇ……。
男の子とは、さっさとお別れして帰途につく花梨ちゃんなのでした。