礼治君の日記-後編-

パパは、まだちょっと太めだから、二階のジムでランニング。
ママがやせろってうるさいんだって。



真美おねえちゃんも。
細いウエストラインが女の命なんだって。



パパ、ダイエットがんばって！



パパが運動している間、ママと一緒に写真をとりました。
ママ、なんだかうれしそう。



そういえば、ころはずっと建物の外で、おひるねしてました。
ノラ犬やノラ猫もたくさん集まってきて、おしっこをしたり、ベンチをひっかいたり、おしっこの水たまりで遊んだり。



たてものの外で、おしっこの水たまりが、どんどんふえていく……。



プールで体が冷えたってママは、ホットバスでゆったり。
子供は、これには入れないんだよね。



ころも外でおしっこ。
水たまりがどんどん広がってく。



そろそろばんご飯にしようかって、パパが言いました。
ぼくも、もうお腹がぺこぺこ。



「礼治、好きなものを頼んでいいわよ」
「それじゃあ、僕、マカロニチーズ！」
「パパは、シェフサラダにしようかな」



お料理もって来た人……。
あ、あぶない！



うわーー！！



「どうもすみません」
「もうー。水着を着ていたからよかったようなものの」



「やだー。油でべとべと」
それじゃあ、今日はもうプールには入れないね……。



お料理がきました。
パパ、とつぜんシェフサラダの中に手を突っ込んで……、



「そーれ」
あっ、サラダを投げちゃった！
おぎょうぎ悪いなぁ。



と思ったら、いつの間にかころがそばに来ていました。
パパから、サラダのおすそ分け。
お腹が空いていたんだね。



あれ？
まだお腹が空いてるの？



それじゃあ、ぼくのマカロニチーズもあげる。
「これ！　礼治。素手でお皿に手を突っ込むなんて、お行儀悪いわよ」
うへぇ、怒られた。



でも、ころはだいまんぞく。
よかったね。



今日はたくさん遊んで、楽しかったです。
次の日曜日も、みんなでお出かけできたらうれしいです。

全員集合！

今日は特になんと言う日でもないんですが、なんとなく身内に会いたくなって、電話で招待しまくりました。
最初にぞろぞろ到着してきたのは、遥君の家族ティンカー家の皆さん。



結衣ちゃん達家族も呼びました。
人数の都合で、健史君だけ呼べなかったけど。



勇人君はといえば、真っ先に礼治君の部屋でロボットを見つけました。
「いいなー。この家、いっぱいおもちゃがあるー！」
うらやましいね。



礼治君は、姪のアンネッタちゃんとおしゃべり。
「僕この間、野生のウォムラットを捕まえたんだよ！」
「あんた、それむしろ、ねずみじゃあないの？」
活発で快活の低いアンネッタ。
叔父をあんた呼ばわり。



「なあ、結衣。お前ちょっと太った？」
「信じられないわよ。あんなに畑仕事が大変なのに太っちゃうなんて！　あ、もしかしたら、ストレスで太ったのかも！」
「お前んち、たいへんなんだな……」



おしゃべりした後、礼治君とアンネッタは、キャッチボール。
アンネッタは快活が低いんですが、子供相手のときは思い切りボールを投げつけたりしないんですね。
その調子で、身内同士仲良くなってね。



かなたくんは、カミーラとおしゃべりですが……。
「アンネッタや、学校の勉強は難しいかい？」
「やだなー、おじいちゃん。また間違えた。私はカミーラだってば」
「双子はややこしいなぁ……」



結衣ちゃんちの悪ガキ２号こと、咲子ちゃん。
比較的おとなしかった弟とは違い、大暴れ。
「ひゃっほぅっ！　大きなベーッドーー！！！　だいジャーンプ！！！！」
うわあああ、やめてくれ！　ベッドが壊れる！！



みんながお腹をすかせないよう、断続的にシェフサラダなどを出します。
あんまりお腹いっぱいにはならないけど、サラダなら食べ過ぎても太ることもないだろうし。



弘美ちゃんはティンカー家の奥様とおしゃべり……、ですが。
こら、弘美ちゃん。
その大あくびは失礼ですよ！



ロボットで遊んでるのが、いつの間にか咲子ちゃんに代わってました。
「ぎゃはははは！　へーんなロボットーーー！！！」
勇人君はどこに？



勇人君は礼治君とおしゃべりしてました。
「僕ねー、鳩の真似が得意なんだよ。クッルポー！」
「僕だって、ペンギンの真似が得意なんだぞ。雪だるまとだって話せるんだぞ」
あなた、まだこの世に生まれてこの方、冬は経験してないじゃない。



「ところでさあ、リニアモーターカーって乗ったことある？」
「ないない！　でも、一度は乗ってみたいね！」
それに乗って、遠くに旅行ができたら楽しいんだけど、それは次の拡張パックまでお預けなのかな。



さて、勇人君。
おしゃべりの後、おもむろにじゅうたんの上で足をすりすりし始めました。
何かたくらんでいる様子。



「くすくすくす」
結衣ちゃんちの悪ガキ１号が、何もせずに終わるはずはありません。
しっかり体に静電気をためて……。



ターゲットは、シェフサラダをかき込んでいる遥君。
伯父さんになんてことをしようとしてるんだ。



「ん？　勇人、伯父さんに何か用？」
「……別に」
気づかれてしまいましたね。
いたずら失敗。

帰宅拒否

夕方六時になって、小さい子供達は帰宅の時間。
気をつけて帰ってね。



入れ違いに、人数の都合で呼べなかった健史君を呼んであげました。
「あの悪ガキ二人だけで留守番って、何か不安があるんだけどな」



「僕の家には、友と愛はあふれてるんです。でも、お金がないんです。これが僕達家族のキャッチフレーズですよ」
「あなた達、本当に大変な生活してるのねぇ。応援するわ……」
弘美ちゃん、また家の掃除に、行ってあげて下さいね。



ちなみに家族をゲストとして呼ぶと、なぜかみんな勝手にお風呂に入っていったりしますよね。
気がつけば、アンネッタがお風呂をご馳走になってました。



脱衣室では、結衣ちゃんとティンカー家のスティーブンさんが順番待ち。
朝早くから招待したから、みんなそろそろ衛星がやばくなってきたのね。



込み合うお風呂。
ワンダさん、風呂場の外で待ってあげなさいって。



「ねえ、結衣お姉ちゃんの家って、遊びに行ったら楽しい？」
「楽しいわよ～。猫のジジとリリがいるし、ニワトリのチャーリー君もいるし、雑草もいっぱい生えてるし。礼治、今度遊びにいらっしゃいよ」
行ったら多分、畑仕事を手伝わされると思います。



夜も更けて、弘美ちゃんたちもお休みの時間。
カミーラもお風呂に入った後、弘美ちゃんの隣にもぐりこんでしまいました。
今夜は泊まって行くつもりなの？



結衣ちゃんも、紫色のベッドで勝手に就寝。
この人の場合は、むしろ家に帰りたくないのかも。



カミーラにベッドを取られたかなた君。
仕方がないので、結衣ちゃんの隣で就寝です。
色々あったけど、今日は楽しい集まりでした。

礼治君のお誕生日

「ああ、どうして毎日宿題しなきゃいけないんだろ……」
さて、今日は礼治君の誕生日です。



今日は親しい人達だけで祝うことにしましょう。
遥君とアンネッタとカミーラ、真美ちゃん、結衣ちゃん夫婦、礼二君の友だちの男の子を招待しました。



「小さい叔父さん、誕生日お目出トー」
何か投げやりな、アンネッタ。



「礼治、おめでとーー！！」
めいっぱいビリビリ笛を吹く結衣ちゃん。



「さあ礼治！　ここで一発素敵な男の子に大変身して頂戴よ！！」
真美ちゃんも、ゾリゾリゾリと。



遥君は一人一心不乱にピアノを弾いて。
誕生日とか、どうでもいいっすか……。



まあ、そんなわけで。
「じゃあ、消すよー」



「ふぅぅぅっ」
さあ、ろうそくが消えました。



「それ！　成長だ！！」
いよいよ、礼治君もティーンです。



って、え？
その後姿は……。



「これが僕！？」
なんなんですか！　その髪型は！！
プレイヤーの目の前にいるのは、かつて礼治君だったものでした……。
しかも本人ひとり、成長喜んでるし。



速攻お着替えです。
うん、これでよし。
なんだか、子供のときとあんまり印象が変わってませんね。
かわいらしい感じです。



ティーンになった礼治君。
さっそく家族のみんなに手料理を振舞います。
「料理するのは初めてだけど、本読んで勉強したから、大丈夫だよ」



メニューはハンバーガー。
「おいしい？　ええーと、こっちがアンネッタだったっけ……」
「ぜんぜん違うよ、小さい叔父さん」



「もぎゅもぎゅ。ちょっと焼き加減がきつすぎたかな」
礼治君、やっぱりこの顔で食べる。



同じ血を分けた親族だから、アンネッタもこの顔。
「はぐはぐ。もうちょっと胡椒をきかせてもよかったんじゃない？」



「むぐむぐ。お前料理の才能あるんじゃない？」
類は友を呼ぶ。
礼治君のお友だちもこれ。
みんながいっせいにこの顔で食べると、ちょっと驚きます。



（みんな、ほおばりすぎ……。一口でハンバーガー食べるのって、ちょっと無理があり過ぎない？）
カミーラだけは、ちゃんとお行儀良く食べていました。
この子はきれい好きなんですよね。

ダウンタウンデビュー１

礼治君がティーンになったので。
「はい、プレゼント」
「なにこれ？」



携帯電話と携帯ゲームとMP3プレーヤーです。
いわば、大学生のための三種の神器。
弘美ちゃんたちの寿命の都合もあるので、礼治君にはなるべく早く大学へ行ってもらいたいのです。



礼治君、大学へ行く前に、十代の思い出作りをすることにしました。
友だちのフェルナンド君を呼んで、
「なあ、これからダウンタウン行ってみない？」
「お、いいねー」
ダウンタウンデビューです。



さあ、早速出発。
「なぁ、ピンクの車って、ちょっとダサくない？」
「しょうがないよ。これ、ママの車だもん」



さて、やってきたのはダウンタウンのパブ＆レストランのお店。
ここでかわいい女の子などと知り合えたら、とてもいいのですが。



と、早速女の子発見！
なかなかかわいい子じゃありませんか。



「ねぇねぇ、君、どこの高校？」
「シム州立高校よ」
礼治君、早速アプローチ。



「僕もそこに行ってるよ！」
「あ、同じ学校なんだ。何組？」
フェルナンド君は、なんだか退屈そうです。



「ブレンドひとつ」
大人びたフェルナンド君は、バーで飲み物を注文。



「君、宇宙人って知ってる？　奴らは、月の裏側から、私達をさらおうといつも待ち構えてるのよ！」
「つきの裏に住んでるんだ……宇宙人」
顔はかわいいけど、なんだか妙な子でした。
こりゃだめだな。