2007
お腹が空いたので、ご飯にすることにしました。
「こういう店って、ふつーなに頼んだりするんだろうな……」
「適当でいいんじゃない?」
お料理が着ました。
礼治君はスパゲティ、フェルナンド君はサーモン。
「今日はダウンタウンデビューの日だからさ、いっちょ乾杯でもしとこうよ」
「礼治、お前大げさだなぁ」
「いいじゃんいいじゃん。ほら、かんぱーい」
「はいはい、乾杯」
礼治君、弘美ちゃんに似たのか、とっても無邪気です。
ちょっと、いたずら。
「フェルナンド、ほら、後ろにかわいい女の子が」
「え、どこどこ!?」
後ろは、壁ですが……。
「えい」
「!?」
べちゃっと、食べ物を投げつけて遊んでみました。
「ははははは。ひっかかった、ひっかかった!」
「おまえさぁ、子供じゃないんだから……」
「ひひひひひ」
礼治君、よほど可笑しかったのか、まだ笑ってました。
ところが。
このあとに由々しき問題が。
ちょ……。
ハート出た!?
「遊ぶ」のコマンド、恋愛系のコマンドだったんですか!?
兄弟とかでもこれで遊ばせたことが会ったのに……。
これ以上一緒にいると、間違いがありそうなので、早々にさよならします。
「またな」
「……」
さて、次にやってきたのは、カードゲームができるバーです。
ラッキーシャック・カード&ドリンク
かわいい女の子が来るまで、バーで時間でもつぶしましょうかね。
「お姉さん、ブレンドひとつ」
ところが、この店にやってくるのは。
こんな怖い顔したミセス・クランプルボトムさんや、
出会いサービスのおばちゃん。
なんか、ばあさんばっかりだなぁ。
一応客は皆女の人ばかりなんですが、いるのはばあちゃんや大人の女性のみ。
ティーンの子は一切いないですね……。
ここはあきらめて、場所を変えたほうがよさそうです。
2007
次にやってきたのはPURE。
ダンスクラブです。
ここにいい出会いはないかな……。
ここでもかわいい女の子は見つからなかったので、かわりにこんなもので遊ぶことにしました。
「エレクトロダンスボールかぁ。これやるの初めてだよ」
もちろん「激しく」回るで。
どきどき
(僕どれくらい耐えられるかな♪)
おおー!
回る回る!!
あ……。
脱落。
ぺっと、吐き出されてしまいました。
大して耐えられなかったな!
「いったぁ……」
痛いだろうね。頭からだもんね。
「はぁ。今日はなんかついてない……」
親友と恋に落ちるわ、遊具からは投げ出されるわ、踏んだりけったりです。
でもある意味、それらのことはすべて自分で招いたことなのですが。
もしかして、不幸体質?
極めつきに、吐きました。
「うえぇぇ。きもちわるぅ」
おとなしく、ダンスホールに来てみました。
人の踊りを見るなり、「頭おかしいんじゃない」ジェスチャー。
「へーんなの!」
小憎らしい顔です。
礼治君、それほど言うなら君も踊ってみなさい。
「いぇいっ!」
礼治君の踊りが一番変でした。
というか、人生ではじめて踊ったよね、君。
「踊りなんて、つまんない……」
こうして、礼治君のダウンタウンデビューは終わりました。
今日の収穫:友人のハート only
……本当に、踏んだり蹴ったりです。
2007
さて、いよいよ礼治君が大学へ行く日が迫っています。
入学のお祝いに、一族全員でレストランに食べに行くことにしました。
一応全員グループに入れたのですが、公共区画にこれたのはなぜかこれだけでした。
かなた君がこれなかったのは痛いなぁ。
「ま、家に帰ってからお祝いしなおせばいいかな」
それぞれが好きなものを注文して。
「それじゃあ、礼治に乾杯!」
「入学おめでとう!」
って、そこの三人、食べるの早いな。
「この程度の料理、あたしの腹ペコにはかなわないわよ!」
と、畑山咲子ちゃん。
ご飯も食べたし、自宅に帰って、また皆でお祝いすることにしましょう。
やっぱり、自宅でパーティーが一番ですね。
家に帰ると、お留守番していた遥君の嫁メロディさんが、結衣ちゃんの婿健史君に平手打ちをかましてました。
仲悪かったのか、あんた達。
でもなんで?
うん。
やっぱり家が一番。
一族総勢12人が一つ屋根の下に集まりました。
台所で暴れる、結衣ちゃんの双子達。
結衣ちゃんと健史君。
真美ちゃんは、ころにかまってもらいたいみたいです。
遥君と、遥君の双子たち。
遥君、すっかりおじいさんになっちゃいました。
「本当に、賑やかねぇ」
真美ちゃん、結衣ちゃんとたった三人で住み始めたこの家も、今ではたくさんの家族が遊びに来る場所になりました。
傷心とともにここリバーブロッサム・ヒルズにやって来た時、こんなことは想像できたでしょうか。
「よかったわねぇ、本当に」
このパーティーに樹君を呼べなかったのは残念ですが、しかたありません。
それでも、ここには今の弘美ちゃんほど幸せな人は、いないでしょう。
弘美ちゃんのお話は、これでおしまいです。
長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。
おまけ
パーティーの後に、シンクが壊れました。
「うわぁぁぁ! 誰か水止めてーーーーーーーーーー」